最新のX100VIよりも、その前のX100Vよりも、さらにもう一つ前のX100Fが最高に良いバランスなんです。

まずこのカメラのデザインが良いです。
最近の富士フイルムのデザインはソリッドでモダンというか、ミニマルに削ぎ落としたデザインになっていると思いますが、X100Fにはクラシカルな要素が多めに残っているところが良いです。
レンズもクラシカル。でもしっかり解像しつつウェットな美しい写り。

近接で絞り開放ではふんわりとした優しい写りです。

絞る(f5.6)としっかりと解像しつつもカリカリしない優しさがあります。
内臓NDフィルターとリーフシャッター(レンズシャッター)という二つの縁の下の力持ち。

通常このように日中のスナップなんかではNDフィルターを持ち歩かない限り動きを止める早めのシャッタースピードで撮影することになると思います。

ところがX100FにはNDフィルターが内臓されています。ボタンひとつでNDフィルターをONにしてこのような写真が撮影できます。
シャッタースピード1秒。手持ちでがんばりました。

また、NDフィルターがあるおかげで日中でも絞り開放で撮影できます。
X100Fは高速の電子シャッターも使えるのでそちらでも良いのですが、ここでリーフシャッターが活きてきます。

そう、フラッシュ撮影です。こちらは分かりやすく背景を1段ほどアンダーにしています。
リーフシャッターのおかげで、絞り開放f2では1/1000までフラッシュ同調できます。

こちらは背景とアンダーにしないでナチュラルに日中シンクロ撮影した例です。
絞り開放で背景との分離を狙うだけでなく、フラッシュによって被写体にコントラストをつけた作品的な撮影もこなせてしまいます。
どうでしょうか。内臓NDとリーフシャッターの特徴を活かせて見た目も素敵なX100F。すごく良くないですか?
最後に最近スナップしたお気に入りを並べます。






もし、絞り開放からもっとしゃっきり写って欲しいって方にはX100Vの方が合うでしょう。
そして、もっと解像度の高いものを求める方は最新のX100VIが最適でしょう。
ただ、これまで書いてきたように最新の性能やデザインよりも程よいちょうど良さを求める方に
X100Fが色々バランス良くて素敵だよって伝わったら嬉しいです。
余談ですが、私は普段X100Fに純正フードとプロテクトフィルターを付けています。少しでも小さくしたい時は社外製のフードに替えたり、フードを付けずにキャップをつけて、そのままバッグに入れちゃうこともあります。この気軽さが良いですよね。
