買い替えを断念した致命的な3つの理由
XF16−55mm f2.8はII型の新発売を2024年10月14日にニュースリリースしています。発表されてすぐに買い替えを検討した方は多かったのではないでしょうか。私もそうです。ただ、検討の結果このレンズの買い替えは断念しました。その理由を解説しつつ、I型でも性能が十分であることを紹介します。
1.写りはI型と違いが分からない。明確な違いは少し寄れるようになったこと。
II型を少しだけ使わせてもらったのですが、正直私にはニュースリリースにあった描写性能の向上が感じられませんでした。明確に差別化された部分は55mmの最短撮影距離が40cmから30cmになったことくらいでしょうか。
2.レンズの作りがチープに感じる。
これは手に持った時の感覚なんですが、I型とは素材が違うのか安っぽいと感じました。特にお値段がお値段だけに残念な気持ちになりました。プレミアム路線とはどういう意味なのか悩みました。壊れそうな感触だと思ったので検索してみたら、故障の報告をいくつも見かけてしまいました。個人的にレッドバッジのシリーズには堅牢さや丈夫さと確実な操作性が欠かせないと思っています。
3.ズーミングが引っかかる。スムーズに出来ない。
一番致命的に感じたのはこれです。ズーミングがスムーズに出来なかったんです。私がズームレンズを使う時は足で動ける範囲が限られていて、ファインダーを覗きながら画角を調整することが多いです。その状況でスムーズな操作が出来ないのは許容できませんでした。映像撮影も考慮して絞りのクリックのオンオフもあるのに、なぜズームが引っかかるのかは謎すぎました。
それでも少しでも小さく軽くしたい!少しでも寄って撮影したい!という方にはII型がオススメです。
そしてここからは私がI型を継続使用している理由です。
写りに関してはII型と同等の性能
レンズの描写性能に関しては、I型でもII型でもJPG撮影に関してはとても良いですが、RAW撮影ではどちらも歪曲収差がすごく気になります。ただし、Lightroom等の現像ソフトであればレンズ補正でプロファイルを当てれば気にならなくはなります。
私の場合はRAW撮影は一応していますがバックアップのためで、基本的にはJPG運用することを前提に当レンズを使っています。

三脚を使った撮影なら大きさと重さはそれほど気にならない
I型のデメリットは確実にレンズの大きさと重さだと思いますが、三脚にのせてしまえば全く気になりません。
むしろ当レンズは手ぶれ補正が付いてないので三脚での撮影が一番性能を発揮できている気がします。


余談ですが、三脚は28mm径のしっかりした物にギア雲台をつけて撮影してます。
比較して最終的に悩む部分はレンズの値段
大きさや重さの比較だったり、最短撮影距離だったり、レンズの作りや使用感などありますが
最終的に悩む部分はお値段じゃないですか?この値段で小ささと軽さを選ぶのか、ガマンして大きさと重さを選ぶのか、行き着くのはここじゃないでしょうか。
私の場合はすでに手元にI型がある状況でしたので、買い替えませんでしたが、どちらも持っていない方には悩ましい選択肢になるでしょう。私もI型を持っていなかったらかなり悩んだと思います。それくらい機材が小さく軽くなるのは大きな要素ですし、お値段は生活に直に響きますものね。
多少の大きさと重さを許容できる方や、三脚を使用して撮影することが多い方にはI型をオススメします。特に三脚使用の風景撮影はとても楽しいですよ。




